●汗くさいので・・・
まずは、汗のメカニズムの分析から。
人間の体温を調整するという重要な役割をもつ汗は、「エクリン腺」と「アポクリン腺」と呼ばれる汗腺(かんせん)から分泌される。

エクリン腺は小さく、全身に広く分布し、ほぼ一生の間機能し、体温の調整や皮膚の乾燥を防ぐ働きである。皮膚の表面に直接汗口(かんこう)を持ち、主成分を水とした透明な液体が分泌される。
アポクリン腺は大きく、わきの下、乳首、へそ、陰部など部分的に分布し、思春期から壮年期後半だけ機能する。その汗口は毛根を含んでいる毛包内に開くため、汗は毛穴から分泌される。濁った液体で主成分は、水、タンパク質や脂質などだ。
●細菌がニオイの犯人
汗が体臭の原因と思われがちだが、汗そのものにはニオイはなく、ニオイは汗の成分が酸化したり皮膚上の細菌によって分解されて生じる。
すなわち、身体の表面には皮膚老廃物と呼ばれる「垢」がある。これは皮膚の最も外側にある表皮が、新陳代謝と摩擦によってはげ落ちたものである。成分的には主にタンパク質で、その量は全身で1日3〜14グラムになるという。
この皮膚老廃物を含む、体表上に分泌されたさまざまな物質が空気酸化や皮膚上に常在する細菌(表皮ブドウ球菌・アクネ菌など)によって変化した結果、においを発する物質となって体臭が発生すると考えらている。
●ニオイは人により千差万別
どの細菌がどんな割合で、どのくらい住んでいるかは人それぞれ固有の相があり、時と場合によって同じ人でも変化する。さらに、それらの違い以上に、汗や皮膚の分泌物の物質に個人による質・量の違いが大きく、いわば「原料」違いがあるため、細菌の作り出すにおいが人によって異なる。
●頭のニオイ
頭のニオイには、髪の毛そのもののニオイ、頭皮や汗腺・皮脂腺からの分泌物が発するニオイ、それにフケから来るニオイという3つの要因が考えられる。
髪の毛のニオイは洗髪によってそれほど気になるものにはならない。
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●まずは、身体を清潔に・・・
身体を洗い流して汗や分泌物を皮膚から取り去ることが基本である。これは、日々入浴という習慣で行っている。しかし、どんなに潔癖症でも、いくら頻繁に身体を洗い流しても、人間の皮膚上には細菌が住みついていて、無菌状態でいることは不可能である。

朝の外出前の洗髪は、ニオイ対策上からは、避けた方がよい。生乾きの髪のままで外出すると、車の排気ガスのニオイやタバコのニオイが髪に付着しやすい。
髪の毛はキューティクルを傷つけないように優しく洗い、洗った後は、ゆっくり確実に乾かそう。
●次に、汗を抑える
次に、汗そのものをできるだけ出さないようにするために、「制汗剤」を使う。これは皮膚を引き締め汗を出さないようにするもので、収斂剤(しゅうれんざい)とも呼ばれる。制汗剤の歴史は古く、古代ローマの時代には、すでに明礬(みょうばん)というものがこの目的に使われていた。
市販の制汗剤には、汗を抑える成分以外に、香料も入っているものが多く、汗を抑え、かつ香りで体臭を隠すようになっている。
●さらに、殺菌・除菌
さらに、皮膚に住む細菌を殺すための殺菌剤や、繁殖を抑えるための除菌剤・抗菌剤を使う。
●デオドラントとは
制汗剤と紛らわしいものに「デオドラント」というものがある。これは、体臭のニオイそのものを覆い隠したり、ニオイ自体を減らす働きをもつものを指す。
制汗剤が同時にデオドラントであることもあり、実際ほとんどの制汗剤には、ニオイを隠すための香料と、ニオイの軽減のための抗菌作用をもつ成分が入っているようだ。その一方で、デオドラントとして売り出される商品に制汗作用のある成分を入れてはいけないことになっている。

